湘南がベスト4に

高校サッカー選手権、

1月5日の試合で島根の立正大湘南が

西部台(埼玉県代表)をやぶりベスト4にすすむ。


湘南はせめるのが大すきなチームで、

試合開始からどんどんゴールをねらっていく。

せめられることがわかっていても

相手チームはそのいきおいにおされ、

いつのまにか湘南のペースにひきこまれている。

なんど失敗してもこりずにせめる。

とにかく迫力のある攻撃だ。

島根県民としては、

いかにもいなかのチームらしい

あかぬけなさに好感がもてる。

この試合では、

4本のシュートがバーやポストにきらわれた。

そんな運のわるさにもくさらず、

あくまでもせめつづける。


後半ロスタイムの終了間際、

まさかの(サッカーではよくあるけど)ラストプレーでおいつかれ

PK戦にもつれこむ。

西部台はおおよろこびだし、

あと数秒というところできめられた湘南は

がっくりするいやなムードになった。

試合のながれが完全に相手チームにわたる。

でも選手たちは全然あきらめないでチームをもりたてている。

二転三転のすえ、

7人目の選手でとうとうベスト4への勝ちをよびこんだ。

あとで湘南の南監督がかたっておられたように、

「心が折れてもおかしくないゲーム」であり、

応援しているだけでも胸がくるしくなった。

まけた西部台もかった湘南も、

ほとんどの選手がななきだしている。

くるしい試合をたえた湘南の精神力はみごとだったし、

相手がどこだろうと、

自分たちのサッカーをするんだという

つよい意識がたのもしかった。

準決勝での滝川第二との試合をたのしみにしている。

(吉田 淳)