スコットランド代表とは
2対0でかつことができた。
試合がおわって、しばらくしてから気がついた。
「ん? スコットランドってなんのことだ?」
スコットランドリーグに属するチームであることはしっているし、
スコットランドがイギリス北部にある地域であることもしっている。
でも、スコットランドが独立したW杯の代表チームをもっていることはしらなかった。
けして「イギリス」ではなかったことをようやくおもいだす。
ネットでしらべてみると、
いわゆる「イギリス代表」という代表チームはなく、
「グレートブリテンおよび北部アイルランド連合王国」という国名のとおり、
「北アイルランド」「ウェールズ」「スコットランド」そして「イングランド」と
4つの地域がそれぞれの代表をもっていることがわかる。
(オリンピックはひとつの国が1代表ということで、
「イギリス代表」としてでるのだそうだ)
W杯におけるイギリスは特別の存在で、
ちいさくはあっても独立国がそれぞれの代表をもっているのでとまどいはない。
FIFAができるよりもまえから
イギリスの4つの地域はすでに代表をもっており、
それがそのままみとめられたのだそうだ。
以前「5カ国対抗ラグビー」という大会をテレビでみてたら、
その「5カ国」というのは
サッカーでのイギリス「4カ国」にフランスをくわえたものだった。
それを「5カ国対抗」といってしまうことろがすごい。
FIFA加盟国については、
旧ユーゴスラビアにぞくしていた
「セルビア」・「モンテネグロ」・「ボスニア=ヘルツェゴビナ」・
独立したのちそれぞれ代表をもってW杯予選をたたかっているが、
「地域」としてはもうひとつ、パレスチナも代表チームをもっていることをしった。
もうひとつ別わくなのがこれもまた日本代表が先日たたかった香港であり、
ここも「国」ではなく特別な「地域」としてあつかわれている。
もっとも、こんなこともしらなかったのは無知をひけらかしているだけで、
サッカーやラグビーファンのあいだでは常識でしかない「状況」なのだろう。
スポーツはけしてそれだけが独立して存在しているのではない。
つねに政治や社会情勢とふかくむすびついていることを
ひさしぶりに意識することとなった。
(吉田 淳)