仕事を通じて・・・

 今さら言うまでもないが、自分本位な生き方をしている。嫌なことは嫌! 好きなことは直ぐに飛びつく!

家のことも、子供のことも全て由美子先生に任せきりにしてきた。

自分の都合にあわせ、子供にちょっかいを出すのでいつも怒られる。

家族からは、『全く自分のことばかりしか考えてないんだから~』と言われる。

実はこのせりふ、子供のころ母親からも良く言われたせりふ。

三つ子の魂百歳まで・・・。本当にそんな実感を持っていた。

 ところが、最近すこし考え方が変わってきた・・・。

 ヘルパー生活をするようになってから家事のいろいろなことが出来ないといけないと

台所で由美子先生が料理をするところを見ながら、なぜ、どうして、どうするのと質問責めをする。

包丁を使う事も多くなって、少しはトントントンと軽快な音がたてられるようになってきた。

そしてベッドメーキングや洗濯、お風呂掃除などをするようになると、

洗濯を干すときはなるべくしわにならないように、襟や袖に癖が残らないようにパンパンと叩いてから干したり

壁や洗面器の湯垢をきれいに磨いたりと気をつけるようになった。

 小さい頃、母が洗濯を干すときパンパンと叩いてから干していた。何で叩くの?と聞くと

皺にならないようにだよ、と教えてくれた。

そんな家事の小技を思い出しながらやっている。それが以外に楽しい・・・。

 そして、掃除や洗濯が楽しく出来るなら家族のためにも何かしよう、と思ってきた。

手始めに、休みの日にお風呂掃除をする事に決めた。

我が家ではお風呂の事は子供たちの仕事で

上から順番に回ってきていた。父はといえば、時々子供たちに「ちゃんと掃除をしなさいよ」と

声をかけるだけだったのに・・・。

ヘルパーの仕事をして、自分の生活のありようを見直すようになってきた。

ありがたい。 

 こんな父の変わり様を子供たちはまだ気づいていないようだが・・・。

                           少し変わった山田