楽しい時間

小さいときから気持ちにむらがあって、一生懸命に集中するときと、全然なんにもしなくなる時があった。

だから、学校の成績も何時もぎりぎりで最後につじつまを合わせるのが得意技だった。

そんな性格は初老を迎えてますます磨きがかかってきた。少しだけ集中しいなといけないときだけ、

やってるように見せかけ、後は歳のせい、老眼で何も出来ない、夜はすぐに寝てしまう・・・などと

言い訳をしている始末。

 ところが突然2週間前から、制作意欲が沸いてきて、木工をやっている。

集成材の厚板を友人に貰っていたが何を造るか思いつかないままに倉庫の隅に積んでいた。

ところが、その3枚を組み合わせて見るとミニテーブルになりそうなのがわかって、

そうだソファーで使うミニテーブルを造ろうと挑戦してみた。

 職業訓練校で実習したように丁寧に墨付けをして、久しぶりにノミで穴を空けた。

カンカンとノミを打つ金槌の音が耳に心地よかった。

さすがにブナの集成材だったので、出来上がりの見栄えも良く満足している。

 その後も、娘のテーブルを作ったり、ガーデニングの小物を作ったりと久しぶりに集中した楽しい時間を過ごしている。

                                    初老の山田