早春の記憶・・・

春の七草のひとつにセリがある

この時期になると思い出すのが

母方のおばあさんと早春の山の中にセリ採りに行ったこと

小学校の4年生くらの時なのでもう半世紀も前のことだ

山の中のせせらぎにたくさんのセリが自生していて

おばあさんと、母と姉と4人でセリとりに行った

おばあさんは、一人で住んでいて

従兄弟の間では、

「今度は、自分の家に泊まりにくる番だよ!」

といつもうばいあいになっていた

みんなおばあさんが大好きだった

車酔いをするので、遠い路をいつも歩いてきてくれる

いつも楽しい話を沢山してくれる

昔話や、自分の家族のことなど・・・

もう一度、もう一度と寝るまでせがんでいた

おばあさんも、何度も、何度も聞かせてくれた

ほんとに優しいおばあさんだった

大好きだった、

 

そんなおばあさんと早春の山に

セリ採りに行ったことを

いつまでも覚えている

半世紀もたってまだ覚えている

 

何年たっても思い出す、記憶に残る関わりを

自分もしていきたいと思う

春になるといつも思いだす記憶だ

 

           山田

明日は、野津さんです。