新人職員さんの姿勢から学んだ事

「ごめんなさい。私、卵ごはんが苦手なんです。どうしても食べられなくて・・・。」


先日、生活3の活動で「超こだわりの卵ごはん」を作った時の出来事です。

その新人職員の女性=(以後○○さん)は、申し訳なさそうに、僕に謝ってきました。


「全然、気にしなくていいよ。誰にでも苦手な食べ物はあるのだからね。」


と声をかけると、一瞬、ホッとした表情になりましたが

再び「ごめなさい。」と暗い表情に戻りました。

(まじめで真っすぐな人だなぁ。)と思いつつ、僕はそれ以上の言葉は投げかけませんでした。


それから数日が過ぎ、再び、「超こだわりの卵ごはん」をメンバーのみんなに食べてもらおうという

話になったのです。

単細胞の僕は、先日の件をすっかりと忘れていました。

○○さんが【卵ごはん】を食べられないという事実を・・・。


自分の担当メンバーの食事介助と卵ごはんの準備でいっぱいいっぱいだった僕は

その時の周りの人の状況にまで意識が及びませんでした。

まさか、○○さんがあんなに苦手としていた「卵ごはん」を食べていたなんて・・・。


なぜ、その事実を知ったかと言えば、数日後に、ある職員さんから教えてもらったからです。

その職員さんの話によると、○○さんは、「卵かけごはん」を克服しようとして、東出雲町まで卵を買いに行き

自分も食べられるようにとチャレンジしたそうです。そして、克服した。たった数日間で・・・。


その話を聞いた瞬間は、複雑な気持ちが入り交じって、胸がいっぱいになりました。

【感動】を超えた心境に加えて、自分自身に対しての「ふがいなさ」というのか、自責の念というのか・・・。

とにかく、胸がいっぱいいっぱいになったのです。


この話を聞けば、僕だけではなく、他の職員の中にも同じ気持ちになる人がいるのではないでしょうか?


僕自身に自戒を込めて敢えて言います。

以前から在籍する職員の姿勢や言動に疑問符が生じる場面に、最近、多く遭遇します。

苦手な業務や初めての支援に遭遇すると

「私には自信がありません。」「やった事がありません。」という一言で逃げてしまったり、取り組もうとしなかったり。


僕自身、あんなにチャレンジ精神旺盛だったのにも関わらず、守りに入る事が多くなっています。

でも、何となくわかっていました。言い訳をしては、勝手に納得をし、自分を許していた事を・・・

何か怖かったのかもしれません。


もっと理想や夢に向かってチャレンジする事こそ、僕らしい生き方であり、お世話になったみなさんへの恩返しになるはずです。


それを○○さんの誠意ある姿勢から学ぶ事が出来ました。心から感謝感謝ですね。




                               渡部でした。次は田崎さんです。お願いします。