笑いの才能に溺れて

3学期を終えて、長女巴菜が米子の高校の宿舎から大東の我が家へ帰省した時の事。


「お父ちゃん、ナナがまたお父ちゃんに会いたいって言ってたよ。他のメンバーも会いたいって♡」

僕に対する第一声が、まさに天使にラブソングでした。


長女の親友であるナナちゃんとの出逢いは昨年の夏に遡ります。

米子に立ち寄る用事があり、巴菜に会いに突然の訪問を企てたのです。

宿舎に到着する直前でパパから愛娘へTELミーコール攻撃を開始。

すると、二つ返事で親父の要望である昼飯デートを聞き入れてくれました。

宿舎へ到着すると、巴菜とその隣に美少女高校生が並んでいるではありませんか?

瞳をキラキラさせながら我が愛娘の巴菜が


「お父ちゃん、この子が親友のナナだよ。今日、ナナも食事に誘ったけど、いいかなー」


僕に向かって天使の笑顔で会釈をするナナちゃんに対して


「名字は木の実さんだったよね。木の実ナナ!一緒に食事にレッツゴーバケーションだ!」


とまずは超ど級のカメハメ波を放ちます。


『え!木の実ですか?木の実?????』動揺を隠せないナナ。


すると対照的にナナの隣で豪快に笑いを飛ばす巴菜は


『あはははははははー。もーう。勘弁してよー。お父ちゃん!!』


とまんざらでもない様子で笑みを浮かべています。

その態度に気をよくした僕はナナに向かって


「ハチ!行くよ。ハチ!」


その直後、ナナは腹を抱えながら大笑いをしているではありませんか?

ナナ(7)だからハチ(8)だなんて、僕の発想力はとうとう神の域に達したのかもしれません。

今が絶頂期だと勘違いした『たけし』はついつい調子に乗って第二の矢を放ってしまいました。

「ロク(6)!ロク(6)!あ!・・・・。ごめんナナ(7)だっけ?」


しーーーんーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


何ごとも腹八分が一番でございます。欲を張っては罰が当たるというものでございます。


魁!こだま塾の渡部でした。次はこだまの塾頭「江田島平八」こと、田崎さんです。