やさしい社会

 ここのところホームヘルパーの仕事に入ることが多くなって、掃除や洗濯、買い物といったこれまで無縁だった仕事をするようになった。

中でも最近は食料品の買い物をすることが多くなって、こだまの近くのスーパーをよく利用する。利用する時間は開店して間もない早い時間のことが多い。

決まって目にする光景は、年配の方が買い物をしている姿。それもおじいちゃんが多いのに驚かされる。なにか10年後の自分の姿を想像しさみしい思いになることも・・・。

 ところが先日とてもいい場面に出会った。いつものようにヘルパーに訪問する前に買い物に近くのスーパーに行くと、

レジにおじいさんが並んでいてさかんに後ろを気にしている、そのうちまた商品棚のほうに帰っていっておばあさんを呼んでくる。

その間レジの店員さんもとても暖かいまなざしで見守っていた。そしてレジを打ち始めてからも『袋は持ってきてる』『袋をこちらにください、入れるからね』

と丁寧な応対をしている。お金を出すようになっても、なかなかお金が出せない、それでもにこにこと待ってあげていた。

これだ!こんな対応をみんながしてあげれば、高齢の方も障害の方もみんなが安心して暮らせる。町の中に優しさや思いやりがいっぱいになってくるのに・・・。

 移動支援中にバスを利用すると時間帯にもよるけれど、買い物をした高齢の方が乗っている場合が多い。

たびたび買い物に出ることができないだろう、一週間分の食料品をかって乗っているように見える。

そんな方が乗っていることを承知しているのに、バスによっては急発進や案内放送をしない運転手さんがいる。

定時運行だけが優先され、乗客のことなどお構いなし、といった公共交通!

今後ますます高齢の方が増えてくれば、買い物客やバスの乗客はゆっくりとした動きしかできない方が多くなる。

この際、スーパーのレジの店員さんがしたような優しい対応ができるように

どの会社も従業員教育をはじめてみてはどうだろう・・・。

 そんなお手本になれるように我々ヘルパーも優しさに磨きをかけないといけないのかも・・・。


              やさしい社会が好きな山田