理想の夫婦像
先日の事、病院の待合室で素敵なご夫婦に出会った
年の頃は80歳くらい
ご主人の方が少し足腰が弱っておられる様子
奥様が手を引いて入ってこられた
ご主人を先に待合の椅子に誘導し、自分は受付へ
受付が済み奥様が帰って来られると、ご主人は 「ここへ座るかね」 と自分の隣を示された
奥様は 「待合は少し暑いですね」 とご主人のコートを脱がせてあげると、きれいにたたみ
ご主人の隣に置き、自分は差し向かいに座られた
ご主人は、奥様が選ばれたのか、とてもセンスの良い清潔な服装だった
そして奥様はご主人の顔をじっと見て 「あら、目やにがついておりましたね」 とティシュを取り出して
丁寧に拭いて取ってあげられた
その後は待合室のテレビを見ながら 「あら、スイトピーですね」「白はめずらしいね」 と
たわいない話をされていたが、二人の会話には優しい空気が流れていた
そのしぐさはとても自然で優しくて、暖かい気持ちになった
我が家を振り返ってみた
年を取って二人で病院へ行くようになったらどうなるだろう
絶対先に夫がヨボヨボになる、と思っているから
夫にきっと 「あんら~、け~、はやはや~、しゃんしゃんして~」 と言っているだろう
目やにでもついていた日には 「あんら~、け~、顔洗わんだったかね~、きちゃなまし~
け~、とれへんがね~」
と怒っていることだろう
それを見た人はきっと 『あーはなりたくないな・・・』 と思うだろう
その時だけつくろっても日々の態度は出てしまう
人の目ばかり気にして生きることは無いけれど
年取ったらせめて、人に嫌な思いさせないように生きないといけないな~と
これけらの夫との人生を考えるのでした
目も耳も悪くなり、周りの人に迷惑をかける伊藤でした