本当の同志

 実は私、高校生の時、1年間、ボクシングをしていました。級はフライ級で、体重リミットはなんと49kg~52kgだったんです。現在が70kgですから、なんと体重だけで20kgも痩せていたんですよ。びっくりです。戦績は4戦全勝ですが、1年間しかもちませんでしたので、たったの4戦です。

 ボクシングは地獄のような練習で本当に苦しかったですが、自分が強くなっていく過程がよくわかりその点、やりがいがありました。また、始めようかなあ。


 本題に入ります。今回は亀田家のお話。ボクシングの話をしたのは、そのためなんです。

 前回の世界戦 内藤×亀田戦を見た方も多いと思いますが、みなさん、どのような感想をもたれましたか?僕は、亀田大貴に対しはもちろん、家族に対しても、そんなに腹は立ちませんでした。理由は、彼らも被害者のような気がしたからです。一番悪いのは、金儲けをたくらんだ日本ボクシングコミッションやTBS等のメディアの人間、動かず批判しかできないポンコツ評論家だと思うんですよ。というのも、もし、JBCが金儲けではなくボクシングの歴史と品格を重んじるならば、最初から品格のない亀田家を使わなければよかったのに、目先の欲にとらわれて亀田家の好き勝手に試合を組ませてしまったんです。こういう結果になることはわかったことなのに、急に見識振って「亀田家には失望した。十分な罰則をあたえます。」なんて、責任逃れもはなはだしい。正直に「私たちは、金儲けがしたかったんです。目的は達成できました。今後も亀田一家には悪役としてがんばっていただきたい。プロレス興業を見習って、日本ボクシングはエンターデイナーを目指してがんばります。」と答えればよかったんですよ。往生際の悪いJBCには本当に腹が立ちます。

 それとポンコツ評論家にも一言。あんたたちねー。亀田家に文句言う前に、自分が出演しているテレビ局と亀田家を金儲けの材料にしたJBCに一言お願いしますよー。また、あの苦しいボクシングの練習を一度経験してみてほしい。そうすれば、多少は公正な目で批評ができると思います。出演料に見合うだけの公正な批評を心がけて下さいね。

 もちろん、僕たち国民にも反省がもとめられます。特に、あんなワクワク感を体験させてもらっておきながら、すぐに苦情電話をかけるあなたたち。そんな時間があるのなら、この経験を機会に自分を見つめ直したらいかがでしょうか。みんなで反省すれば怖くないです。


 試合を解説しましょう。あの試合は亀田があまりにも無謀でした。世界王者に対して足を使わない戦法は素人の僕から見ても自殺行為でした。では、なぜ、大貴がその戦法にでたのか?それはパンチ力に絶対の自信があったからだと思います。一撃でKoできるという確信があったんです。大貴のあの「切腹発言」からも推測できるように、内藤を

完全に格下と見下していました。結果、格下だったのは自分であることがわかり、相当なショックを受けたのでしょう。試合のあの焦りようと記者会見での表情が全てを物語っていました。

10戦全勝とはいえ、全ての相手が格下であり、まわりの人間がおだてすぎた為、本人は完全に勘違いしてしまった

ようです。彼もまた、金儲け亡者達の被害者だったんです。


 大貴は負けて良かった。亀田家にとっても負けて良かった。

 今後は父四郎氏から離れて、エディ・タウンゼント氏のような技術だけでなく日本人の心(品格)も教えてくれる

名トレーナーについて再出発をはかってほしいです。


 今回の件を踏まえ、亀田家のみなさんには、本当の同志を見分ける目を養ってほしい。内藤選手や古巣のグリーン

ツダ事務、地元の支援者等、本当に困っていた時に手を貸してくれた人々の元に帰り、本当の幸せをつかみとって下さいね。

                                          ロッキー渡部 でした