私の妄想
天神まめな館での展示が始まりました。
皆で一生懸命に作品作りをしました。そんな中、流木がどんどん作品になるのを見て物語を思いつきました。こんなのどうでしょう?
僕は大きな川の傍に立っていた。
通る人は皆「立派な木だ」と誉めてくれた。
夏は人々の木陰になり、冬は雪化粧が美しかった。僕は自分が自慢だった。
そんなある日、大きな台風がやって来て、僕は真っ二つに割れ川へ流された。
何日も何日も流され、立派だった枝は折れ、美しい皮も剥がれてしまった。
気がつくと海岸にたどり着いていた。
何日か過ぎ、とうとう虫が僕を食べ始めた。
『僕は、もう終わりだ・・・』
とても暑い日だった。一人のおじさんがやって来て「うーん、これもいいなー」と言いながら僕を拾い上げ、袋の中に入れた。その中には、たくさんの僕と同じ流木達が入れられていた。
それから車で、一軒の家にたどり着いた。おじさんは、僕達を取り出し並べ始めた。
『きっと、焚き木か何かにするんだろ、こんな僕なんか、ひと思いに燃やしてくれ』
そう思っていると、数本を拾い上げ組み立て始めた。何人かの男の子が僕達を支え、釘を打ち始め、あっと言う間に、僕達は椅子になった。
おじさんは「うーん、うまく出来た!」と言うと、皆に自慢し始めた。
『こんな、みすぼらしい姿になって、きっとみんな笑うに決まってる・・・』
そう思ったけど、みんなが「素敵ですねー」と、言ってくれた
僕は、立派な椅子になった。
他の仲間と力を合わせて立っている。
こんな僕だけれど、出来る事があった。
これからが、僕の第二の人生の始まりだ!
私も、渡部さんの妄想仲間に入れさせて頂きます
よろしくお願いします・・・
伊藤