神経質な私

先日、散髪をした時のことです。

おしゃべり好きの渡部は

どんな話にでもやさしく受け答えしてくれる○○美容室の○○さんが大好き。

その上、腕前も超一流。

僕の理想する髪型にほぼ100パーセントの確立で仕上げてくれます。

まさに僕にとってのカリスマ美容師。


ところがこの日は違っていました。

美:「ところで今日は上の髪はどうしますか?長めですか?」

渡:「そうですね。まあ、ちょっと短めでお願いしますかね。」

と答えた僕。頭の中にはイチローの髪型のイメージがありました。

しかしです。数分後に鏡を見ると問題となる髪型が目に飛び込んできました。

(でえ~!なんじゃこれは~。)と心の中で叫ばずにはおれませんでした。

ま、丸坊主ではありませんか。こんなはずではなかった。僕の想像では・・・・。

悲しみとやり場のない怒りで複雑で見たこともないような表情が

鏡に映し出されていました。

その時です。そのカリスマ美容師が、僕に

「どうかしたのですか?」

心配そうに問いかけてくれました。

瞬時に僕の表情が満面の笑顔に変身!まさにプロの早業です。

そして心にもない言葉が・・・。

「いやいや、あまりにも自分が理想としていた髪型になったので、驚いちゃいまして。

本当にありがとうごいざいました。これぞ、以心伝心ですね。あはははははっはは。」

と・・・・。

正直、むなしかった。

でも、その反面、

「美容師さんを傷つけなくて良かった、良かった。」

とホッとした自分がいました。

しかし、小心者の僕は丸坊主のショックを引きずったまま。

表情は笑顔のままで、会話もそれなりに返していたのですが

実際の気分は沈んでいました。

「いや、待てよ。もしかしたら僕の見間違いかも?」

と望みを託して鏡を見るのですがやはり丸坊主のまま。

「ありがとうございました。スッキリして気持ちがいいですわ~。」

と余計な一言まで付け加え理髪店を後にしました。

そこまで気を使わなくてもいいのに・・・。

とみなさん、思われるかもしれないですが神経質の僕は

(もし、僕のショック顔に気がついていたら美容師さん、傷つくだろうな~。

念を押して満足したという言葉を伝えて帰ろう。)

と、ここまでめんどうくさい事を考えてしまうのです。

もうこのややこしい性格は直らないので、肯定的に考えています。

ここまでくると、(神経質の達人だな)と開き直っています。


美容室を出た後にも

(まてよ。もしかしたら鏡のせいかもしれない。

車のルームミラーで再確認しよう。あそこまで坊主ではないはずだよ。)

と何の根拠もない希望が沸いてきました。

そして、ルームミラーに視線をむけると・・・。

【ガ~ン、ガ~ン、ガ~ン】

やはり立派な丸坊主でした。往生際が悪い性質も僕なのです。


こんな渡部ですが、これからもよろしくお願いします。

                          渡部