UN-ICHIってご存じですか?

 一月ほど前の土曜日に、殿町ギャラリーの前を歩いているとリサイクル市をやっていました。

ちょっと入ってみようかな、と覗いてみると漆塗りのお椀や年代物の着物の中に、版画が3つ

壁に吊してありました。一つは無骨な男の人を彫ったもので、

版画好きの自分でもあまり興味を持てななかったのですが、

一番隅に掛けてある夜景の版画が目に留まりました。

    何か気になるのです。

よく見ると『UN-ICHI』と絵の上に版画と一緒に刷り込まれています。

   もしや、これは平塚運一では・・・!

よく見ると、県立美術館で開かれた平塚運一展のポスターのような構図なのです。

全体は紫色がベースで遠くに山の稜線がくっきり、手前には白い壁の教会の塔が大きく描かれ

海岸には黄色の夜景が広がっているのです。

『うーんいいな!』と一度はそこを立ち去ったものの、何か気になり用事を済ませてから

再び訪ね、『よし、決めた』と決意を固めて、お店の人に「少し安くなりますか」と聞くと

以外にダウン。早速ATMに直行! 楽しい買い物ができました。

 ところが、絵を描く友人が『本物か?』と不安になるような事を言っては、

サインが漢字じゃない、刷枚数の鉛筆書きが無い・・・と次々に気になる点を指摘!

自分でも少しは疑って懸かってみていたとはいえ、不安になる。地元松江でまさか

偽物は無いでしょうと自分に言い聞かせ、県立図書館で調べて見ると漢字の『運』のサインの他に

『UNーICHI』のサインも確かにありました。一安心。

後日美術関係の方に聞いたところ平塚運一の偽物はありません、と答えられた。ますます安心。

ところが家族の反応は以外にも冷たい・・・。

どこに掛けるの・・・。本物なの・・・。と


 でも本当にいいのです。何か気持ちがひかれるのです。

 紫色の港の夜景がとても素敵です。

 しばらく楽しんでから、いつか写真をUPします。

   

                                一人で楽しんでいる山田