地のはてから

 山田さんから紹介され「地のはてから」を読んでいます。

私の母の実家は岐阜県加茂郡白川町黒川です。

本当に山のなかです。

母の両親、弟達は「満蒙開拓団」として満州にわたりました。

弟たちは戦争がひどくなり命からがら日本に帰ったそうです。

弟は結婚し、黒川でくらしはじめました。

山を開墾し、冬は炭焼きをしていました。

北海道のように雪はふりませんが、きびしいところです。

木を切って耕すも、大きな石がごろごろ。

作物が育つ状況ではなかったようです。

最初はこんにゃく芋を植えていました。

その後お茶を植えていました。

「やぶきた」というとてもおいしいお茶でした。

収入源はすくなく生活はくるしかったようです。

家は2部屋でお風呂は五右衛門風呂。

屋根は木の皮で葺いてあり、石がのせてありました。

とても貧乏でしたが、おじさんおばさんはとてもやさしく仲良しでした。

子どもは男2人私と同じ年ぐらいでした。

姉と夏休みになると毎年遊びに行きました。

家の前でかぶと虫、クワガタとり。

川にアユをとりにいったりしました。

枯れ木の穴に塩水をいれると芋虫がでてきます。

フライパンでいためてたべました。

貴重な蛋白源です。

「へぼ」といって地蜂の巣をさがし山をはしりまわりました。

蜂の足に真綿をつけ巣に帰る蜂を追っかけるます。

 こんな経験が今の私の原点のような気がします。

そのおばさんが少し前83歳でなくなりました。

貧しくても、いつもにこにこ愚痴もいわれませんでした。

笑顔がかわいいおばさんでした。

今は息子が養豚をし、生活も安定し、幸せな老後だったようです。

先日休みをもらった時、実家に帰りお墓参りにいってきました。

「地の果てから」はまだ途中ですが、たのしみです。

 山をはしりまわり足腰をきたえた仁宮でした。

明日は同じように山で育ち足腰の強い伊藤さんです。