はなたれぼとけ・・・

 こだまの玄関はいつも表情が違う。

花好きな看護師さんが、 庭に咲いている花を

器用にアレンジして飾ってくれる。

時には大胆に大きなガラスの器に生けてあるかと思えば

庭に咲いている野の花を

竹を切っただけの器に感心するように差してある・・・。


 先日、こだまの新人職員に学生時代に読んだ本を紹介した。

障害の重い方たちが暮らす施設で、廊下に飾ってある花が

絶えず違う位置にかわっている。

廊下の花も太陽を浴びたいだろうからと

陽のあたるところに移動している

心優しい保母さんのことが紹介されている本だ。

もう3、40年前に書かれた

福井達雨さんの本だ。

タイトルに見せられて選んだ本が気にいって。

何冊かを読んだのだが、この仕事に向かう姿勢の

様なものを教えられた。

こだまの玄関の花にも

同じ気持ちを感じている・・・


今夜また、本棚から茶色くいろの変わった

田村一二の本を引っ張りだして見ている。

タイトルは『はなたれぼとけ』

戦後の障害児教育の日常を

ユーモアたっぷりに書いてある。

田村さんからも仕事に向かう姿勢を

教わった・・・。

初心に返ってこの連休のあいだ、

学生時代に読んだ本を

また読んで見たいと思っている。


明日は岩田さんにバトンタッチ。

           山田