Mac miniの故障

MacBookをかったとたん、

家でつかっているMac miniの調子がわるくなった。

あたらしいのをかう計画をききつけて、

ふるい機種がストライキをおこす。

よくきくはなしだ。

都市伝説というより日常的な現象であり、

じっさいに体験したひともおいのではないか。

でもまあいよいよだめになれば再インストールすればいいや、

とかるくかんがえていた。


1週間でMac miniの症状はどんどんわるくなった。

起動するだけに数分かかったり、

起動の途中でとまったり、

起動してもそのあとちょっとした操作で

ずっと虹色のカーソルがまわりつづけたり。

バックアップをとろうとしても

ほんのわずかなデーターをコピーするにも

すごーくながい時間がかかったり、

またまたかたまったりして、

とうとうむすこのiTunesのデーターをすくうことができなかった。


最後の手段としてシステムを再インストールする。

でも根本的な解決にならない。

あいかわらず不安定で、すぐにとまろうとする。

それでもとおもって3回再インストールしたけど、

キビキビしたうごきはとりもどせなかった。

というか、ますます症状がおもくなり、

とうとう起動できなくなってしまった。

ふるいとはいっても1ギガのメモリースーパードライブをつむ、

4年前の購入時にはそこそこの値段と機能のパソコンだったのに。


なんだかまるでひとの最後をみているようだった。

それまでなんともなかったのに、

ちょっとした不調をきっかけにどんどん症状がすすみ、

ほんの短期間にバタバタッと状況が決定的にかわってしまう。

とうとう簡単なコピーも、そして起動すらできなくなったMac mini

ついこのまえまで仲よくやってきたのに、

以前とはもうまったく姿をかえてしまった。

じゅうぶんに性能をひきだすことをしないで

いいかげんなあつかいをしてきたという実感があり、

当然のむくいのような気もする。

誠実さや愛情という関係性において、

後悔ののこるMac miniとのつきあいだった。

(吉田 淳)