長文です・・
「夜ゴロゴロ(雷)が鳴ったね。」
「きょうウグイスが鳴いてたよ。」
初めてあったときの彼女のは、言葉も少なく声も小さく
耳を近づけないと聞こえないほどだった。
その頃の自分はその彼女に大きい声を出してほしいと思ってわざと「え?なに?」と聞き返すこともあったが、今となってはやってよかったどうかは疑問に残る。
そんな彼女は、むかし朝迎えに行った時、気分がすぐれず、部屋から出れないときがあった。
こちらがいくら声掛けしても全くしゃべってもらえないず、その時の女性の先輩は彼女に対して自分の声を携帯のアプリ(自分の声を猫の声に変換してくれる)を使って話をしていた。
それでも家から出れずにこだまを休むことも多かった。
そしてこだまを休んで家にいても常に親子けんかをしていて・・とお母さんから話を聞くと、
なんとか家から出てもらおうと、なかば強引に車に乗ってもらったこともあった。
少しずつ年別が経ち、彼女が確認するかのように毎日同じこと(送迎のこと、お風呂のことなど)を聞いていることがわかると、同じように返事をして、さらに違うこと(季節のことやイベントのことなど)を付け加えるようにした。
はじめは『うん』とだけ言っていた彼女だったが、
いつしか聞いてくることに新しい文章を付け加えて聞いてくるようになった。
もちろんいまでも同じような質問はしてくるが、
次に出てくる質問は何だろうなと思いながらいつも同じ返答をしている。
たまに調子が悪く、朝部屋から出てこれないときは
「今日朝は何を食べましたか?」
「何か飲みましたか?」
などとこちらから質問をして確認をして会話をするようにしている。
そうするといつの間にか調子が戻り部屋から出れたりする。
自分がこだまに入る前からずっと彼女をみてきている大先輩職員と彼女について
この間、今まで聞いたことのないことを言っていましたよ
などと話をすると、一緒になって喜んでくれる。
自分としてもその先輩が喜んでもらえることがとてもうれしく感じている。
ちょっと前からその彼女との直接的な支援は離れている。
それでも次に会うときはその彼女がどんなことを言ってくれるのだろうと楽しみにしている。
その時の彼女の表情をを想像して
にやけながらブログを書いている田崎でした。