虎の巻
4月2日~8日は、世界自閉症啓発デイおよび、発達障害啓発週間でした。国連できまったこの啓発週間にあわせ、世界で幅広く啓発する活動が展開される。ブルーライトアップやシンポジウムなどさまざまな場面で活動を見聞きすることができました。
丁度同じ頃に、札幌市が
発達障がい支援についてまとめたものがあると話題になっていました。
『虎の巻』と題された冊子はイラストで展開され、
発達障害の方への支援のポイントがわかりやすくまとめてあります。
たとえば、「順番付け」という項目では
作業の指示を伝えたのにも関わらず
具体的に「いつまで」を伝えていないものだから
しばらくして頼んだ相手が、「まだできていないの?すぐつかうものなのに!」と困り顔になり、当の本人も、先にするとは「言われていない」がために、双方の間で溝が生まれてしまった
という事例が描かれています。
それを改善するために、具体的な作業の優先順位やいつまでを
明確に伝えることで、仕事の効率がアップしたり正確性があがることが分りやすく示されています。
ひととおり、虎の巻に目を通すと
よく感じる事例がたくさんのっていました。
次のページをみるたびに
うんうん、そうだよな、そうそう。と自分の中で
あらためて関わりについて学び、その手法について復習することができました。
自閉症に限らず、こだまでの日頃の関わりの中でも
具体性をともなっていない言語だけでの説明だけでは
うまく相手に伝わっていない場面がよくあるなと猛省するきっかけにもなりました。
自分の発するメッセージがいかに抽象的な言い回しであったり
「わかっているもの」と思って、相手にとって必要な情報を話していないことがあることを感じました。
虎の巻のように、見聞きすることを大切にして、
自分の支援、言葉使いや関わりについて、日々振り返る作業が必要だと感じています。
それにしても、これだけのものを
行政がまとめること自体すごいことだなと感じました。
いわゆるお役所仕事とは思えません。
彼らに寄り添った関わりを、行政がしっかりと
メッセージとして、わかりやすいものを作り
発信していることも
啓発活動としてのレベルの高さがうかがえました。
川上