これからをみすえて

ある利用者のお母さんからみてくださいと言われて

ひとつのファイルをお預かりした。



それは「あんしんノート」だった。


東日本大震災が起きたときに。

こだまから、利用しているみなさんに

お渡しした「あんしんノート」だ。



あんしんノートの中には

お母さんとその家族がまとめあげた

こどもさんである利用者の個人データが

丁寧にまとめあげられていた。


出生からの様子やおいたち、

家族構成、

かかりつけの病院や服薬の内容、

1週間の生活の様子、

本人の特徴的な行動、

かかわる上でのポイントなどなど・・・



「少しずつですが、こつこつ作っていました。

こだまのみなさんにもぜひみていただきたくて」



日頃、生活を共にしている家族。

これから、近い将来、

起こってはほしくないけど、なにかあった時に

必ずこの「あんしんノート」は役に立つときがくる

だからお母さんから手渡された時、

「これからもよろしくおねがいしますね」

そんなメッセージのようにも感じた。


実際に、新しいショートステイ先にもこの情報が渡され、活用されることにもつながった。

新しいショート先でも穏やかに過ごすことができたようだ。



私たち支援者と呼ばれるものも、

こつこつ、毎日のつみあげをたいせつに

まとめていくこと

つたえていくことを大切に関わらなくてはと

感じたできごとでした。


川上