ルーツ

この夏は週末に隠岐に帰ることが多かった。

そのいき帰りのフェリーの中で読んでいたのが

「地の果てから」と「ニサッタ、ニサッタ」という

乃南アサさんが書いた本だった。

どちらも上下2冊に別れた長編だったのだが

興味深く読むことができた。

「地の果てから」は、大正時代に

福島県から知床半島に開拓に入った

家族の話だった。何もない原野を苦労して

開拓していく様子や、極限状態の中での

家族模様が描かれていて、

時代は違のに、その情景は父や母の姿で

鮮明に浮かびあがって

本当に興味深かった。


そして、「ニサッタ、ニサッタ」は

現代の東京で生活する青年の様子を

リアリティー一杯に描かれていて

それは東京で生活している娘の様子を

彷彿させ、またまた興味深かった。

東京でなかなか自分の思うような

就職ができない青年は、故郷の知床へ帰っていく。

地の果てからの主人公だった娘さんの

孫だったのだ。


この本を読んだきっかけは

ある便りに紹介されていたからだった。

自分の親からもあまり昔のことについて

知らされてなく、いつか調べてみたいな~と

思っていたのだが、この本を読んで

一段とそんな機会を持ちたいと考えている。

          山田