先日、自動車免許を取りました。

今は早く慣れるように練習を重ねています。

ただ寂しいのは、最近なかなか原付に乗れないことです。

去年から乗り始めた原付は、苦楽を共にした私の大事な愛車です。

濡れた路面で滑って転んで突き指をしたり、

突然降ってきた雪で走れなくなり、しばらく原付を押して歩いたり、

冬の日は完全防寒で銀行強盗のような格好で職場に通ったり、

むしゃくしゃする日は仕事終わりに山道をひたすら走ったり、

雨に打たれると一瞬ひょうが降ってきたかと思うほど痛かったり、

たくさん楽しい思い出があります。

乗り始めた時は、初めて自分の足ができたことで一歩自立できたような気がしたものでした。

「自動車の快適さを知ったら原付に乗る気なんてなくなるよ」と色んな方から言われますが、原付には原付の良さがあります。

ガソリン代が安いし、駐車場が便利です。細い道も楽々です。

夏の夕暮れ時に坂を駆け下りるときの爽快感などは自動車では得られないものだと思います。

負け惜しみではありません。

ふと身の周りを見回すと、役割を果たさせてあげられなかった物がたくさんあります。

使わなくなった自転車や解き終えられなかった問題集、学校で買わされた絵の具セットや謎の教材など

不意にそういう物に出くわすと、申し訳なくて切ない気分になります。

きっと貧乏性なのでしょう。

あの原付だけは寿命を終えるまで乗り続けてあげたいなと思うので、また乗れるのを励みに自動車の練習を頑張りたいと思います。

下大迫でした。

明日は山田さんです。