師匠
師匠と竹の子掘りに行きました
師匠の竹の子掘りに対する姿勢はそれはそれはきびしいものです
まず見つけることからちがいます
だれでも見つけられるほどに成長した竹の子には見向きもしません
土からほんの少しだけ顔を出した竹の子を見つけなければいけません
いちばんたいへんなのが掘り出すことです
どの方向から鍬を入れていくかなど技がもりだくさんです
師匠の動きにはムダがありません
見ていて気持ちよささえ感じます
山にひびきわたる鍬の音や鳥の声を聞きて
ふと上を見上げると新緑の竹の葉が太陽の光をあびてキラキラ光っています
たのもしい師匠にもライバルはいます
それはイノシシです
毎年どちらが先においしい竹の子を掘り出すか競争しています
やっぱり師匠はすごいです
収穫した竹の子はみそ汁や煮物にしてくれました
それは師匠ではく母の味でした
岩田