哲平、ありがとう!

僕には3人の子どもがいます。

長女の巴菜13歳、長男の哲平12歳、そして次女の詩子4歳です。

おかげさまで3人とも今までに大きな病気もなく元気に育ってくれています。

ちょっと不安をあげるとすれば

長女はお母さんに性格が似て気性が激しい

長男は落ち着きがなく不注意が激しい 

次女は超わがまま 

といったところでしょうか?

特に長男哲平は今までの12年間で数々の伝説を作ってきました。

そんな我が家の貴重な跡継ぎ候補の哲平について今日は話をしたいと思います。


今、哲平は大東のスポ少でバスケットボールに所属しています。

チーム名は大東ブラックスで部員は17名です。

実は今日、一年で一番重要な試合である「島根県少年バスケットボール大会」の地区予選がありました。もちろん、僕も家族と一緒に応援に行ってきました。


昨年からバスケットを始めたので経験年数はたったの1年と半年です。

もともと運動神経は悪く、その上経験も少ない為

最初の一年は、なかなか芽が出ずチームに貢献するような選手ではありませんでした。

しかし、コーチの寛大な指導と方針の下、ほとんどの試合に使っていただき

自尊心を下げることもなく今の今までバスケを続けてこられました。

また、天真爛漫な多くの仲間たちの存在も大きな原動力となったようです。

初めて「友だち」と呼べる存在ができたのもこの時からでした。

自分から自然と努力をするようになったのもバスケとの出会いからです。

NBAの試合をテレビで観賞したり

専門雑誌を毎晩のように読み込んでは自分のプレーに活かせないかと研究を積み重ねてきました。

風呂上がりのストレッチや腹筋も欠かさず

また、どんなに疲れていようとも練習は欠かさずに参加していました。


5年間続けた剣道の時とは、あきらかに目の輝きや練習に取り組む姿勢が違います。

哲平にとって大東ブラックスの出会いとは

今後の人生においてかけがいのないものになることは間違ないと思われます。


今日の第2試合目のことです。対戦相手は加茂。

なんと、第一クオフォターから選手として出場しているではありませんか?

僕、そして家族のみんなが驚きでついつい自分たちの目を疑ってしまうほどでした。

しかし、いつもの落ち着きのない哲平とは違い

男らしい面構えで悠然とした雰囲気を醸し出しているように撲たちには映りました。

自然と高鳴る鼓動。

心臓がバクバクバクバクと急激に緊張感が襲って来ると同時に、なぜだか目頭が熱くなったのです。

気の小さい僕は人目を気にしてグッと涙をこらえていました。


いよいよ、試合開始です。チーム全員の動きがスタートから快調です。肩の力が抜けている感じです。

去年ならば、緊張でガチガチに身体が固く、なかなかエンジンがかからなかったチーム状況だったため

余計にでも期待感が増してきました。

他のメンバーもさることながら

特に哲平の動きが見違えるように無駄のない的確な動きをするではありませんか?

ついつい、「よし!いいぞ!哲平。ナイスプレー!」と叫んでいました。

ボルテージが最高潮に上がり人目をはばからず大きな声でガッツポーズを連発。

普通なら、ここで奥さんの一喝と共にイエローカードが提示される場面なのですが

周りにいた保護者の皆さんも「よし!哲平。ナイスプレー」と必死に応援をしていました。

本当にうれしかったです。みなさんに心から感謝の気持ちが芽生えました。


我が息子ながら、本当によくやったと思います。がんばりました。そしてカッコよかった。最高でした。


第一クォーターが終了。10点差以上の大差がついていました。

哲平がベンチに帰る時、コーチたちが満足そうな笑顔で哲平たちにハイタッタチを交わしています。

そのような場面は今まではなかなかみられなかった光景でしたので、撲の喜びも一塩です。

近年では一番興奮した瞬間であったと思います。


親ばかだと思われるかもしれませんが、哲平は本当にがんばりました。

いつも怒ってばかりで時々シクシクと机で一人泣いていた哲平。

あの哲平が本当にたくましくなりました。

もちろん、まだまだ同じ学年の子と比べれば子ども子どもしている部分もありますが

以前の事を思うと本当に成長したと思います。

僕にとって最高の息子です。宝です。

ありがとう、哲平。

息子から多くの大切な事を学んでいるダメ親父ではありますが

後ろ向きにならずに前を一歩ずつ歩んでいきたいと思います。    

渡 部