言葉の力
幼児期と青年期の僕は自分の想いを上手く伝えられない時期があった。
頭の回転が遅いのも理由の一つだと思うのだが
多分、あらゆる事に気を使ってしまうからだと思う。
そうすると、数秒間、言葉が出てこなくなる。
しかし、何か答えなくてはとの焦りから
思ってもない事を口走ってしまうことも多々あり
何度か相手を傷つけてしまった苦い経験がある。
本当はそんな事は思ってもないのだけれど
相手にわかるよしもない。
より誤解を生じたり、さらに人を傷つけてしまうのではないかという恐怖心から
極力、弁明はせずに、苦笑いを浮かべていた。
それが相手にとっては腹ただしく映るらしい。
罵詈雑言を浴びせられた事もある。
悔しい思いもした。みじめな思いもした。
しかし、今となってはその経験が大きな糧となている。
そのような経験を今の仕事に有効に活かしていきたい。
言葉に大きな力がある。
だからこそ、発言者は使用上の注意が必要だ。もちろん、相手にも慎重な判断が求められる。
言葉そのものは厳しくとも、発言者の言葉に込められた想いが一番重要となる。叱咤激励であったり、アドバイス的要素が含まれての言葉も多いので、相手は発言者の立場に立って物事を考える姿勢が必要だ。言葉も生き物。外見よりも中身である。
言葉のキャッチボールは本当に難しい。
力が入りすぎると暴投になるし、弱過ぎると届かない。
言葉を正確に相手の心に届ける為には、一に練習、二に練習である。
もちろん、技術だけの中身のない薄ぺらな言葉では
始めはともかく、後々すぐにでも見透かされてしまうだろう。
魂を込めた一言一言を相手におもいっきり投げ続けていこう。
ストライクが取れるまで投げ続けていこうと思う。
渡部