凄い時

生きているとたまにものすごい瞬間がある。

それは、バットがとても軽く感じたり、体が綿のように軽くて

重力がないように思える事がほんのまれにある。


中学生の時、硬式野球の「園田フレンズ」という野球チームにはいっていた。

その紅白戦の打席の時である。

ボールがゆっくりとピッチャーの手から解き放たれた。

ホームベースまでそのボールがとどくまでとても長く感じられた。

縫い目まで見える感じだった。

腰をクルリと回すだけでヒットになってしまう。

どんな球がきてもヒットにできる自身があった。

それから

高校一年生の16歳の時。

それは運動会が終了してナイタ―の練習試合のときだった。

監督に「橋本!次代打いくから用意いとけ!」

といわれ素振りをしていたらバットがまるでカラーバットのように軽く感じたことだ。

(ストレート待ちをしていてカーブ3つで三球三振でした)

一度もバットを振ることはなかった。

そして今は

そのような凄い瞬間がなくなってきた。

それでも頭の中がスッキリ晴れ渡りなんでもできる時がある。

しかしそれはほんの数回しかない。

あとは頭の中が霧で覆われている感じだ。

なにか詰まっている感じがする。

鼻の中に鼻くそがないのにあるような感覚だ。

あの凄い感覚をとりもどしたい!

寝る前に目を閉じるとまぶたの裏に鮮明に映る景色がある。

それをどうしても紙に描きたい。

なのに目を開けた瞬間に描けなくなる。

あともうすこしなのに・・・・


みなさんも凄い瞬間があれば教えてください。

橋本