お父さんの言葉
こんばんは。川上です。
今日は、あるお父さんにあった時のお話を。
久しぶりにお会いしたお父さんで、こちらから、
「ご無沙汰してます」
に合わせて息子さんの様子をうかがいました。
息子さんは、ダウン症です。以前はよくこだまにお父さんと一緒に遊びに来てくれていました。
ここ最近はほとんどおみかけすることなく、心配してました。
するとお父さんは、
「いや~。もうほとんど家にいますよ。」
その言葉を聞いた時、
「なかなか家から出られなくなったんだ・・・」と思い、ひきこもっての生活で、ひょっとしたら大変な状態なのでは?と深刻に考えてしまう自分がいました。
たぶん多くの人がそう思う場面かと思います。
でもお父さんは、
「この間テレビで、ダウン症は、成長するとあんまり何もしたがらなくなるっていってたんですよ」
「だから、うちの子はやっと大人になったんですよ。」
と笑顔でこたえてくれました。
ドキッとさせられ、その瞬間お父さんの清々しいさまに感激したのと同時に、安易な心配をした自分を恥じました。
お父さんが保つ息子さんへの距離感がとってもよい感じだと思いました。
そう。つかず、離れず。
絶妙な距離感。
ひょっとしたらこれまで大変苦労されていたかもしれません。
今はそれをサラっといいのけてしまう力を持たれたのかもしれません。
それでもあんなに堂々としておられるのは、いつも優しい目で息子さんを見続けられたからだと思います。
続けてお父さんは、
「でも、車で外に出る時は、こだまの近くを通るようにしているんですよ」と。
子供に対し、「こうしないといけない」とか「こうやるべき」と押し付けることはせずにいて、
でもちゃんと、思いをわかってほしいという願いをこめた、地道な働きかけをされている。
私もお父さんのような人になりたい。と思いました。
いつかまたあなたは、こだまに行ってみようかと思い、ふらっとあなたはやってくるでしょう。
その時は、私はあなたとあなたのお父さんに、「いらっしゃい」と言った後、
一緒にお茶をして、少しの時間のんびりしたいと思います。