チリ岩盤崩落事故より学んだこと

先月の26日、チリ北部で起きた鉱山岩盤崩落事故。

今、たいへんな話題になっています。

地下700mのシェルターに33名の男性作業員の生存が確認されてから

10日が経とうとしています。

気温32~35度、湿度約85%と、まるでミストサウナにいる状況です。

全員の救助を終えるまで約4ヶ月。

もし、自分がその作業員の立場だったらと考えると

恐怖が全身を襲ってくる感じがして頭がおかしくなりそうです。

これだけ科学が進歩している時代に

国家が全力をあげて英知を結集しても人命救助に4ヶ月もかかってしまうという現実。

やはり自然の力は僕たちの想像を絶するほど大きなものだということが

この事故で思い知らせれました。

33名の作業員の人たちは、だいじょうぶなのか?心配です。

それにしてもなぜ、そのような状況で

現在まで全員が秩序を守り、笑顔を見せるほどの精神状態と健康を保たれていたのか?


報道によると、54歳になるリーダーの存在が大きかったようです。

そのリーダーが備蓄されていた少ない食料と飲料水の均等な配給制度を確立したこと

また

一人一人に役割を与えることで生きる希望を持たせたこと

この2点の優れた具体的な指揮により、この究極な状況を乗り切れたようです。

とはいえ、本当の勝負はこれからなのですが・・・。

やはり、リーダーという存在は

政治、財界、スポーツ、学校と

どの分野をとってもとてつもなく大きな影響を与えています。

リーダーの力如何によって幸か不幸かの道が決まります。

我が国、日本も振り返れば、リーダー不在の状況が長らく続いています。

今度こそは、

本当に日本の未来を正しい方向に導いてくれる指導者が選ばれることを願っています。


もう一つの難局を乗り切った理由があるように僕は感じています。それは、各人の忍耐力の強さがあげられると思います。

我慢する力、耐え忍ぶ力。

33名の作業員の人たちみな、その力が高いレベルで備わっていたと思われます。

いつも死と隣り合わせの過酷な状況で発掘作業に取り組んできたからこそ

獲得できた人間力なのではないかと推測します。


33名の作業員の気持ちを考えると、今日もこうして青空の下を何不自由なく動き回ることができる事に心から感謝しなければいけないような気になってきました。

とっても幸せなことです。

にもかかわらず

毎日毎日、「暑い~暑い~。」と文句を言っては冷房の中で過ごしています。

これも平和ボケの症状なのかな?


平和ボケになっても仕方がない側面はあるのですが

毎日を不安なく、自由に平和を謳歌できる状況について

もっともっと心から感謝するべきだと思いました。

もちろん、感謝している人も多くいるのでしょうが・・・・・。


今日も青空が広がっています。

でも、しばらくすれば、また平和ボケしている自分に戻っている。

その繰り返しですね。自分の場合は・・・・。            渡部