タジン鍋をもらう

誕生日にともだちからタジン鍋がおくられてきた。

おなじみの帽子みたいなフタがついている。

このところタジン鍋がブームになっていることはしっていた。

でも、以前モロッコにくらしていた(2年だけど)身としては、

ブームにのってこの鍋をかうのはすこし抵抗がある。

ほしいけどとおまきにながめていたので、

すごくうれしいプレゼントとなった。


さっそくレシピをしらべる。

以前はお手つだいさんがつくってくれたので、

自分でタジンを料理したことはほんの数回しかない。

20年ちかくたったいまとなっては

すっかりわすれてしまった。

ブームというだけあって、

おおくのサイトが検索にひっかかる。

なかには豚肉をつかったものや

焼き肉のタレをそのまかかけたりしていて、

イスラム圏のひとがしったら

のけぞってしまいそうな「タジン」がつくられている。

そのわりには本来のタジン料理はあまり紹介されていない。

どうやら日本には「簡単にできる蒸し料理用の鍋」

としてはいってきたようだ。

まあ、それもありだろう。

「本場では」、なんてちょっとくらしてたからって

えらそーにいうのはヤボというものだ。

日本流のタジン料理がひろまってくれたらとおもう。


とはいえせっかくのタジン鍋なので、

蒸し料理だけにつかわれるのはもったいない。

本場のタジンだってすごく簡単にできるので、

ポイントを3点ほどあげておく。


・ずっと弱火でゆっくり料理する(蒸気がでてから30分煮る)

・オリーブオイルをおおめにつかい、水はいれない

・クミンとコリアンダーをつかう


たったこれだけですごくおいしいタジンができる。

ただ、ちょっと問題なのは、

なにといっしょにこのタジンをたべるかだ。

ご飯やスパゲティはあまりあわない。

ロッコではホブスというまるいパンをちぎり、

タジンといっしょに(肉や野菜をはさんで)たべていた。

日本ではフランスパンとの相性がいちばんいいようにおもう。

(吉田 淳)

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