大胆な発想の転換とは
先週の休みの日に、何気なく朝の情報番組を見ていたら、老人介護の最前線に
ついての報道が紹介されていました。
その中の一つに、寝たきりのおばあさんが、とある老人保健施設を利用した
ことにより身体機能が向上し、自力歩行ができるようになった。という話題
がありました。
その施設というのは老人保健施設「しょうわ」であり、方針というのが
「必ず自宅へ帰りましょう。」というもので、今までの利用者のうち9割
近い人が心身の機能が向上して在宅生活に復帰したということでした。
その事実に、まずびっくりしました。
なぜ、そんなことができるのか非常に興味がわいてきた僕は、結局、最後まで
その番組を見続けました。
「しょうわ」の介護方法というものは「楽しみながらリハビリを行う」という
テーマを大切にし、自然な形で、より多くの環境を整えていくというものです。
例えば、
◇腰掛が可能な高さの畳座を多く設置することで、自然と足腰の
鍛錬になる
◇施設内に託児所を併設し、子どものお世話を子ども好きなおばあちゃんや
おじいちゃんに手伝ってもらうことで、心身向上の効果につなげる。
◇マージャンや花札、将棋等の趣味に対する興味心を上手に生かし、
心身リハビリにつなげる。
等、やらされ意識をなくし、やりたい意識から自然とリハビリにつながっていく
手法を考え、提供していました。
画面に映る「しょうわ」利用のおじいちゃん、おばあちゃんの表情がとっても
生き生きとしていたのが、印象的でした。また、職員にも笑顔があふれ、楽しんで
利用者のサポートをしているという印象をもちました。
「僕の両親も、僕自身も、この施設だったら、喜んで入所したいなあ。」とつい
思ってしまうぐらい、「しょうわ」の考え方や雰囲気は魅力的でした。
利用者約550人に対して職員が約350人という、これまた通常では考えられない
ほどの手厚い職員配置となっています。
所長はまだまだ若い人でした。40歳ぐらいに見えましたが・・・。
今までの価値観にとらわれない、大胆な発想の転換がもたらせた結果なのでしょうか?
利用者とその家族が幸せになるための責任を果たしながら、同時に経営が安定するための
収益を確保する。利用者はもちろん、職員、経営者と、みんなが幸せになるための使命を
この「しょうわ」は果たしていることに、大きな感動を覚えました
僕が在籍している「NPOこだま」も「しょうわ」とリンクする部分が多いような気がします。
ただ足りないところも多々あります。それは、職員、特に中堅、若手の技術力でしょうか。
もっともっと勉強や経験をつんで、より多くの人により多くの笑顔を提供できる職員となれるように
みんなと切磋琢磨していきます。応援よろしくお願いします。
渡 部