棟方志功をご存じですか・・・?

 以前にも書いたことがありますが棟方志功の版画が大好きです。

なぜかと聞かれると少し困りますが、ふくよかな女の人の体と

それを描き出す不揃いの線が素敵なのです。


 そして何よりも、津軽生まれの素朴な飾らないそれでいて存在感のある棟方が好きです。

10年ぐらい前でしょうか、西田敏行棟方志功の役で『わだばゴッホになる』という

ドラマがありました。そのドラマを見てより好きになりました。版木に向かって一生懸命に

ノミを動かし、津軽弁で歌を歌う姿が今でも忘れられません。


 その棟方志功の版画が昨年カラコロ工房で販売されていました。何度か足を運んだのですが

購入するまでにはいたらず、最終的には東京から来られた観光客の方が買われたということでした。

それ以来、棟方志功の版画の事が頭から離れず、

今年に入ってからはオークションを覗いたりするようになってました。


 ところが5月の連休に、自分で彫ってみようと一念発起!

下書きをして、しなベニヤに張り付け一気に彫ってみました。

なかなかかな? と彫った段階で少し満足!

 そしてインクを着けてばれんで刷るとインクが下からわき上がってきます。

版画の魅力は、この瞬間にあるように思います。紙の裏側から黒くインクののった部分が

濃淡の線で現れてくるのです。表はどんな状態だろう、と期待が膨らみます。

こんな時間が良いのです。

本当に良い時間を過ごさせてもらいました。

 今その一枚が我が家の居間に飾られています。

そしてすぐに次回作を作りたいなという衝動が抑えられない山田です。