靴をかう

前回のブログにつづき、移動支援での出来事を。

移動支援をつかって、今日は一緒に靴を買いにいってほしいとのこと。

移動支援の前半に、当初の目的地へいき、その後、靴屋さんへ。

今まで、スーパーでおやつや日用品、

洋服を買いにいったことはあるが、

靴を購入したことはない。


靴屋には、ところせましと靴がならべてある。

予想通り、自分だけでは選べなかった。

色や、デザインをみて、彼にあいそうな靴を

何個か良さそうなのをこちらがもってきて、

試着してもらう。サイズも確認しないと。

なんだか店員さんのようになってきた。


そうこうしているうちに当の利用者は、

うろうろ、きょろきょろ。心ここにあらずになってしまった。

今思えば、決まったと思い、もう解決していたのかもしれない。

そのまま出て行ってしまった。あわててこちらも試着していた

靴を置いて外に向かう。

さらには、今自宅においてある、古い靴まで気にしはじめる。

「(今)買うこと」と「(あとで)捨てる」ことが

話の中でごっちゃになっている。

さあもうそうなると、なかなか話が噛み合ない。少し焦った。


でも、なんどかそんなことをくり返し、最後には店員さんの力もかり、

色の違う二足のうちから、一足を選ぶことができた。

レジまで自分で持っていき、お金を支払う。

すっごい上機嫌になった。

最後まで彼につきそい、最後まで(ほぼ)自分でできた。

よし。こちらも一緒にうれしく思った。


きっと、こんど靴を買う時は、もっと上手になるだろう。

こちらも、事前にどんな靴を買うか、色、値段、買い方・・・。

前段でもっとアプローチもできる。

スーパーや、洋服屋さんであんなに上手に買うことができるようになっているのだから。

何事も経験。社会生活の経験を一歩ずつ

彼は自分自身で体験している。

川上