「出会い」

先日、リースづくりのための蔓を採りに散策もかねて出かけた。

ちょうど出かけた先の公民館とそばの公園では、翌日から行われる年に一度の国際演劇祭の準備で少し賑っていた。

「どうかなぁ」と職員同士言葉をかわしつつも、車を停めるスペースが空いていたので降りることにした。


ちょうど降りた時、公民館の前には5人ほど外国から来られた方たちがおられた。ある利用者さんは外国から来られた

方たちが気になったようで、私と共にその人たちの集まる場所に向かわれた。そして、「こんにちは」、「どこから来たん

ですか?」と話しかけられた。その中の一人が片言の日本語で「こんにちは」と利用者さんと握手しながら応えられ、他の

人も何度か尋ねられる利用者さんの言葉を察したように「ハンガリーから来ました」と応えておられた。やりとりを交わして

いると通訳と思われる方も前に出てこられて、挨拶をされながら「今日は何の用事で来られたんですか?」と話に加わって

こられたので、「活動で使う草木を採りにきたんですよ」と応えたりしながら、短い時間ではあったが、利用者さんを中心に

初めて出会った人たち同士のふれあいのひと時が生まれていた。


その場におられた方々の表情やまなざしはとても自然で温かさを感じるもだった。その後も、物品を運び込んだり準備をして

おられる地域の方たちともにこやかに挨拶を交わしたり、他の職員は、公園そばのよく手入れされたハーブの畑で作業され

ている方から、「こちらの畑を見に来られませんか」とお誘いいただいてお邪魔したりと、私たちをはじめ各々の用事でそこに

集っていた人たちは、その日の爽やかで穏やかな秋晴れのお天気のもと、自然に交わりながら思い思いに過ごしているようで、

利用者さんと腰をかけ日向ぼっこをしながら気持ちも温かさを感じる印象的なひと時になった。


山本