10年間の片思い

以前からたいへん気になっていた人がいました。


その人は県立プールで清掃作業を担当しているスタッフの人です。

その仕事に対する真摯な姿勢にいたく感動していました。

また、笑顔がとってもチャーミングで、こちらから挨拶をすると必ず

「こんにちわ。」

「いつもありがとうございます。」

と何とも言えない暖かなオーラでかえしてくれます。

それも毎回毎回です。この10年近くで100回近くは利用しているはずなのですが

いつも同じ姿勢で仕事に従事し、そしていつも同じ姿勢であいさつを交わしてくれます。

これは僕の予測なのですがこの人は僕にだけではなく

いつでも・どこでも・だれに対しても同じ態度で接していると思います。


つい先日もヘルプの活動で県立プールを利用する機会がありました。

この10年間、その人に片思いのままあいさつしかできなかった僕は

その日に思い切って告白をしました。

「こんにちわ。あの~いつもありがとうございます。

 キレイにしていただいて、気持ちよくプールに入れます。本当にありがとうございます。」

するとその人は

「いや~。こちらこそ、ありがとうございます。はい!」

と仏様のような笑顔でこたえてくれました。

その時、僕はなぜだか胸の高鳴りを覚えていました。ドキドキドキドキと・・・。

その人は男性であり、また僕の父親といってもよいぐらいの年齢にもかかわらずなのに・・・。

胸の高鳴りの理由はもちろん恋愛感情からではなく

心から尊敬していたからなのだと改めて気づかされました。


その後の話で分かったのですが

県立プールの移転オープンと共にこの仕事に従事されているそうです。

オープンから16年を迎える現在もなおスタッフとして活躍をされているその理由は

あらためて書く必要もないですよね。

その人と会って普段の仕事に取り組む姿勢と笑顔を見ればすぐに答えがわかるはずです。

みなさん、一発で胸キュンになりますよ。

                     

次は田崎さんです。                           渡部でした。