読み終えて
こんばんは。川上です。
先週、こだまで話題の「ヘルプマン」を13巻までやっと読み終えて、山田さんのもとに返却した。
読み終えていろいろ感じたが、
この漫画、読む人それぞれに受け取り方が違うかもしれない。
老いというものを目前に感じている人、
介護を自宅でしている人、
施設などの現場で介護をしている人、
介護なんて私には関係ないと思っている人、
介護職に就職しようと勉強している人、
何も考えないで生きている人、
煮詰まっている人、
政治家や行政の人・・・
などなど、それぞれの立場や世代、今置かれている状況で感じ方は千差万別になると思う。読み手によってここまで感じ方が変わるかもしれないこの漫画はそう滅多にない。だからおもしろい。
私は、もともと、福祉の業界に足をつっこんだのは、介護福祉の専門学校に入ってからなので、この漫画に描かれているように実際の特別養護老人ホームなどで実習をした経験がある。
決めたれた時間に入浴や排泄などの身辺の介助を行うような場所での、生きた心地のしない感じや、関る側の疲労感や充足感のなさは痛いほど分かる。
しかもそれが制度のしばりや経営などの面が絡んでくるとさらに深刻だ。
いつも自由な発想で物事を考えて実行できたら。そんなことを考えさせられた。
だから、ふざけているような態度だが、主人公百太郎のいうところの「ジジババ」のしたいとこを見極め、思いっきりしようとする姿はまぶしい。
なんのルールも建前も気にせず、堂々とやってしまう破天荒ともとれる主人公を見ていると痛快で、うらやましくてしょうがない。
今求められているのは、杓子定規的なサービスを展開することでなく、制度にはきちんと則った上で、うまくそれらを使いながらも、本当に当事者が望むことが出来るサービスを提供できることかもしれないと強く感じた。そして、無いものは作ればいいじゃん的な発想が、私たちの住まう地域にもどんどんできたら、未来はもっと明るい。
みなさんもぜひ一読ください。
最後に。
「ヘルプマン」というこのタイトル、
そう、主人公の百太郎は
スーパーマン、アンパンマン、、ヤッターマン、キン肉マンなどと同じくみんなが大好きなスーパーヒーローとおんなじである。
ヒーロー見参!なのである。
きっと最後はヒーローが何とかしてくれるのである。
だから、ヘルプマンはおもしろい。
ヒーロー漫画だと思ったのは私だけでしょうか?
そう思うと、もう一人の主人公の神崎はテリーマンに見えてくるな・・・。