みおくる

ある日、仕事で松江市内を走っていたところ、反対車線側のガソリンスタンドから、

店員さんに誘導され、一台の車が給油を終え、私の前に入ってきました。その車と私の車はずいぶん間が空いていたのでよくわかったのですが、とてもびっくりしたのはその車がガソリンスタンドをずいぶん過ぎたあとも、ずっとその店員さんは、お辞儀をしたままだったのです。もうお客さんの車はすごい遠くなのに。

えらいガソリンスタンドだな~。あの店員すごい。と関心していました。

その後、「あれはきっと上得意様にちがいない」とか「ここ最近のガソリンの高騰で顧客を大事にしてんだな」などいろいろそのお辞儀の訳を下世話に考えてました。

それにしても、今の何でもかんでも簡略化されたり、便利になっていく時代からするととても「無駄」のように思えてしまう行動かもしれません。確かにみててもいきすぎだなとも感じてしまいます。だって絶対そのお客さん見てないですもん。店員さんが90度曲げた姿勢でずっといるなんて思ってもないですもん。

でも、周囲を走る車の人は気づかされます。私のように・・・ん?まてよ、ひょっとして、そのお客だけが狙いじゃなくて、「俺が狙いか!?」と最終的には結論にいたるわけです。つまり他のガソリンスタンド近くを走る車にもうちのスタンドはお客様を大事にした良質なサービスをしてますよ!と。きっと他のサービスもとってもよいのだと思わせてしまうのではないでしょうか。

また少し下世話になった気もしますが、そう考えると、お辞儀ひとつ、あいさつひとつでもやはり大切なことなのだな~と妙に関心してしまいます。



また、とある利用者さんの同居されてるおばあちゃんはご自宅からのヘルプのはじめと終わりには、必ず玄関先まで出てきて、見送ってくれます。

先日も帰りの車からバックミラーで確認すると、おばあちゃんは私が遠くにいくまで手をふってくれていました。その日も「寒いからここで(玄関口で)いいですよ」と伝えても、必ずでてこられます。

おばあちゃんはきっと私たちヘルパーへの感謝や、道中の無事を思ってでてくれているのだと思います。

一方で、おばあちゃんの気持ちに応えることができるような仕事をしなければとも思わされます。


「みおくる」ってこういうことなのだなとあらためて感じさせていただいた二つの出来事でした。私も見習っていきたいと思います。川上